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DPF手動再生のやり方は?手順・注意点などを解説

CATEGORY:DPFコラム

DPF(ディーゼル微粒子フィルター)は、ディーゼル車の排出ガスに含まれる有害なPM(粒子状物質)を捕集する重要な装置で、DPFは定期的に溜まったススを燃焼させ、フィルター機能を回復させる必要があります。

通常は自動で行われますが、状況によっては手動で再生を行う必要が生じることもあります。今回の記事では、DPF手動再生とは何かをはじめ、基本的なやり方・方法、注意すべきポイントなどを解説します。

「DPF手動再生のやり方を知りたい」という方はぜひチェックしてください。

 

DPF手動再生とは?

DPFに溜まったススをドライバーが任意のタイミングで燃焼・除去する作業のことです。通常、DPFは一定の条件がそろうと自動的に再生が行われますが、短距離運転が多いなどの場合には条件を満たせず、再生ができないケースもあります。

そうした状況で放置するとDPFが目詰まりし、燃費悪化やエンジントラブルの原因となるため、手動再生が必要になります。手動再生は、車両に装備された再生スイッチを操作することで実行でき、通常は車両を停止させた状態で行います。

DPFの機能を維持するためにも、適切なタイミングで手動再生を行うことは重要です。また、再生中は高温の排気ガスが発生するため、安全な場所での実施が求められます。

 

DPF手動再生のやり方・手順

DPF手動再生のやり方・手順

それでは、DPF手動再生の具体的なやり方・手順を紹介します。

 

やり方・手順

①安全確認
燃えやすい物が周囲にないことを確認し、車両を安全な場所に停車します。再生中は高温の排気が出るため、周囲に人がいないことも確認しましょう。また、再生中に風下に人がいないよう配慮することも大切です。

②シフト位置とブレーキ
シフトレバーを「P」(または「N」)に入れ、パーキングブレーキを確実に作動させます。

③アイドリング状態にする
エンジンのアイドリング状態を保ち、回転数を上げている場合はシフトノブを戻します。条件を満たしていなければ再生が開始されない場合もあります。

④再生スイッチを押す
排出ガス浄化装置スイッチを押すと、DPF内部に蓄積されたススを高温で燃焼させる再生処理が始まります。再生中はエンジン回転数が自動的に上がります。再生が完了すると、表示灯が消灯し、エンジン回転数も元に戻ります。

以上がDPF手動再生の基本的なやり方・手順になります。

 

注意点

手動再生中に以下の操作を行うと、再生処理が中断されてしまいますので注意が必要です。

  • ・エンジンを停止する
  • ・スイッチを再度押す
  • ・シフトをニュートラル以外の位置に動かす
  • ・PTOスイッチを押す

 
再生が完了するまでは、必ずエンジンを停止せずにその場で待機しましょう。また、再生処理中は、排気管から白煙が出たり、通常とは異なるにおいがすることがありますが、いずれも異常ではありません。一般的には約30分程度で終了しますが、ススの蓄積状態などにより、所要時間が前後することもあります。

トラブルを防ぐためにも、再生処理は正しい操作を徹底し、取扱説明書等で推奨されているやり方を確認した上で、対応しましょう。

 

DPF手動再生ができない場合の対処法

DPF手動再生ができない場合の対処法

DPF手動再生ができない場合に考えられる原因としては、DPFの過度な詰まり、エンジンの温度不足、差圧センサーや温度センサーの異常などが挙げられます。エンジンが十分に温まっていないと再生が始まらず、またセンサー異常等でECUの制御が働くと、安全のため再生が停止されます。

様々な原因が考えられ、状況によっては整備工場での点検が必要になります。DPF内部に堆積物が多い場合は再生自体が行えないため、専門業者による強制再生、洗浄等が必要になります。

手動再生ができない場合の原因と対処法については以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:DPF手動再生ができない場合に考えられる原因と対処法を解説

 

富士商DPFサポートについて

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DPF再生とは?

DPF手動再生のやり方をチェック
今回は「DPF手動再生のやり方」をテーマに解説しました。DPF手動再生は、ディーゼル車の排気浄化装置を適切に保つための重要な作業です。安全な場所で、再生手順に従って実施することで、DPF内にたまったススを効率的に除去し、エンジン性能の低下や燃費の悪化を防ぐことができます。

なお、再生条件が整っていないと実行することはできず、センサーの異常やDPFの過度な詰まりが原因の場合には専門的な対処が必要です。再生できない状態が続く場合は、早めに専門業者に相談しましょう。

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